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【 Blog 】2025/11/19
生成AIを活用したコンテンツ制作について

お世話になっております、ポラポリポスポ プロデューサーです。
本日、バンダイナムコエクスペリエンスよりニュースリリース「コンテンツ制作にAI活用」にて、生成AIを活用したミュージックビデオ制作についての情報が公開されました。

いつも応援してくださるパピプペの皆様の中には、驚きや不安など、様々な感情をお持ちになった方もいたのではないかと思います。リリースでは書ききれなかった詳しい内容について、こちらのinformationにて、直接お伝えできればと思います。

なお、生成AIについては多様な観点から様々なご意見があることを理解しており、もし戸惑いや不安があったら、それはとても自然なことだと考えています。そして、そんな気持ちも、大切に受け止めたいと思っています。異なる考え方が存在することを、互いに認め合いながら、『あなたはこうなんだね。わたしはこうだよ。』と、相手にも自分自身にも優しくいられるファンコミュニティでありたいと願っています。
「ポラポリポスポ」のコンセプトである“変”と向き合うことを、わたしたちの輪の中心にも、そっと置いておけると嬉しいです。

『励ましの歌』のMVでは、AIを使ってなにをしたのか?

1.企画段階

これまでのMV制作を経験した中で、ずっと実現したかったことの一つは、演奏シーン以外の“普段の彼ら”を、パピプペの皆様にお届けしたいというものでした。“バンド”が大事なアイデンティティである彼らにとって、演奏シーンはとても重要ですが、それ以外の時間・空間にも、確かに彼らは存在していて、日々を生きていると感じていただきたいと考えているからです。

『励ましの歌』のMV制作がスタートした際、上記の考えを実現するためには、どうすればいいのか?を制作パートナーの方々と話し合いました。そこで、WAKAZOが横浜ではないどこか遠い街を、車で旅しており、その「旅の思い出の写真」がMVの中に登場する!という企画がまとまりました。

2.AIを取り入れる経緯

ゼロエディットモーションキャプチャーによるリアルな演奏シーンと「思い出の写真」を、1つの映像作品の中に、違和感なく織り交ぜるために、写真をどのように表現するのか?がポイントになりました。2Dのイラストだけでは、3Dである演奏シーンのリアリティとのギャップが大きく、“日常の彼ら”と“バンドの彼ら”が繋がらないと感じたためです。
まるで旅先で撮った一枚の写真のように、背景はリアルで、彼らはいつも通りの佇まい……、そんな「写真のようなイラスト」を目指したいと考えました。そこから、今回のMVでは、リアルな背景や光源、カメラの被写界深度などの実写的表現と、CGモデルをベースとしたイラスト的表現を融合させるというアイディアが生まれました。

実在しない街並みを写真のようにリアルに描くことは、とても難易度が高く、人の力だけでは実現が難しいため、制作工程の一部として、生成AIの力を借りることとなりました。「ポラポリポスポ」では、初めてのAIの活用になります。

3.AIを取り入れた画像素材の制作

生成AIによるコンテンツ制作は、まだまだ技術研究の段階であり、各社・各プロジェクトの独自ノウハウを蓄積している状況です。そのため、今回の『励ましの歌』のMVで、どのようなノウハウで「写真のようなイラスト」の画像素材を制作したのか?については、公開を控えさせていただけますと幸いです。代わりにこの制作を通して、わたし個人が実感したことを、共有できればと思います。

4.ここから個人の感想

「ポラポリポスポ」はキャラクターを“ひとりの人間”として、感情や物語(人生)を描くことを大切にしています。
そのために必要な下地として、原作者であるわたしが書いた「キャラクター設定」というテキスト情報が、詳細かつ大量に存在しています。しかしながら、その大量のテキスト情報たち(例えば、京介の設定など)を、生成AIにインプットしても、わたしたちが知っているような“京介”は現れず、京介の設定に即した“別の何か”がアウトプットされていました。
髪の色や服装など、たしかに設定通りだけど、でも京介ではない何か。

『なぜ、京介にならないのか?』と深く考え、たどり着いた現時点での答えは、わたしが書いた「情報」が京介を創り上げているのではなく、京介にかかわる全てのパートナーの方々の「感情」や「想い」や「情熱」が織り上げられた結果、京介という“ひとりの人間”になっているのだ、ということです。

関わる全てのプロフェッショナルの方々に感謝するとともに、パピプペの皆様が愛してくださる“ひとりの人間としての彼ら”を、より一層、大事にしようと考えています。

5.最後に

今後も「ポラポリポスポ」では、コンテンツ制作の一部に生成AIを活用する取り組みを、実験的かつ段階的に進める計画をしております。どのように活用していくのかは、実際にやってみなければ分からないため、今はお話ができないのですが、パピプペの皆様に安心していただけるように、その都度、この場所でお伝えできればと思います。

「ポラポリポスポ」の核にあるのは、“人間が持つ創造性”への深い敬意です。
テクノロジーを活用したあらゆる表現は、確かに人を驚かすことができます。しかし、キャラクターが“ひとりの人間として”持つ感情や物語、そして誰かの心を動かす「目に見えない何か」を伝えるには、“人の手”による繊細な創造への情熱が不可欠であり、それこそがコンテンツの本質であると信じています。

それでは、また。

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